トランプ・ラリーが一服する中、先行きの利下げ期待が後退したことが重しとなった。前日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げを急ぐ必要がなくなったと発言したことに続いて、この日はコリンズ米ボストン連銀総裁が12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げは未定だと発言した。10月小売売上高や11月NY連銀製造業業況指数などの経済指標も強い結果となったことで、CMEのフェドウォッチ・ツールの12月利下げ確率は前日の72%から58%に低下。政策金利据え置き確率は42%に上昇した。ダウ平均は一時、400ドル安まで下落し、305.87ドル安(-0.70%)で終了。S&P500も1.32%安で終了し、ともに2日続落となった。ハイテク株主体のナスダック総合は2.24%安と大幅に4日続落となった。S&P500の11セクターは公益、金融、不動産の3セクターが上昇した一方、ITの2.49%安を筆頭に、ヘルスケア、コミュニケーション、一般消費財など8セクターが下落した。マグニフィセント・セブンはテスラが3.07%高となったものの、アマゾンが4.19%安、メタが4.00%安、エヌビディアが3.26%安、マイクロソフトが2.79%安となり、アップルとアルファベットも1%超下落した。
週間ではダウ平均が1.24%安、S&P500が2.08%安、ナスダック総合が3.15%安で終了。週明け11日は主要3指数がそろって史上最高値を更新したが、そろって大幅反落して週の取引を終えた。